イケオジになれない40親父のつぶやき

40バツ一親父の徒然なるつぶやきです

センター試験廃止で何が変わる?!

こんにちは。たかはしまことです。

1/19(土)、大学入試センター試験が始まりました。今年で30回目を迎えたそうですが、ご存知の通り、来年2020年1月実施を最後に廃止されることが決定しています。2018年度の高校1年生が受験生となる2021年1月より「大学入学共通テスト」なる新テストに切り替わります。新テスト導入理由の背景について、文部科学省は「グローバル化や第4次産業革命に対応しうる人材を育成するため、あたらしい学力評価制度・大学入試制度の設立が必要である」としています。ポイントは、思考力・判断力・表現力を一層重視するための記述式問題と英語テストの4技能検定。

実際にビジネスの現場に身を置く人間として、目指している方向性は間違っていないと思います。その上で、実際の運用面ではさまざまな問題が出るのではないか、と。僕は学生時代、アルバイトで学習塾の先生をしていた経験があります。その経験から言って、単純に記述式問題の採点はとっても大変だろう、と。採点にかかる労力は大変なものがありますが、それ以上に重要なのは採点基準の平準化。マークシート問題なら採点者による正誤の個人差は発生しませんし採点の自動化も可能なわけですが、記述式となるとそうもいきません。50万とも言われる大量採点が必要となる中、採点基準の透明性確保はそもそも記述式問題の本質と利益相反となるもの。言うは易し、です。さらに、自己採点がやりやすい現センター試験方式では、その結果により出願候補大学の目処をつけやすいメリットがあります。記述式になるとそれも難しくなり、結果的に出願大学の選択が適正に行えなくなる懸念が指摘されています。

コミュニケーション力向上を目的とした英語4技能化(従来の読む・聞くに加え、話す・書くをプラス)も方向性は間違っていません。問題は、具体的な評価方式。企業間では一番有名と思われるTOEIC等、民間には複数の英語検定が存在していますが、それを得点基準として採用するとのこと。テスト方式や採点基準は当然異なりますが、その”互換性”マッピングが盛んに行われているようです。問題は、こういった民間テスト受験に際しては当然、1回あたり数千円の”受験料”が必要となること。さらに地方在住の場合、テスト会場である都市圏までの交通費確保も必須と指摘されています。こういったテストは、他のテストと同様、慣れの問題も結果に大きく影響します。私も実際に複数回TOEIC試験を受験した経験がありますが、実際に慣れていくことで得点はアップしました。攻略本や得点力アップ講座なんていうのもあって「お金で得点を買う」という面があります。経済格差が得点につながってしまいかねないということ。

新しいことを始めようとする際、多くの問題が出るのは当たり前。当初目指した目的をきちんと達成するため、始める前にアーダコーダ議論し続けるより、始めてみて継続的に改善していく方がよいとは思います。ただし、全受験生に影響を与える大学入試にかかわる重要問題。これから受験生となる子供を持つ親としても、国の主体的・実質的かつ、スピード感を持ったリードを期待したいところです。